リスク認知と投資家の合理性
リスクとリターンの関係
以下のようなくじ引きがあったとします Aが出ればゲーム1では100万円の獲とく、Bがでれば50万獲とく、Cがでればなしといった具合です
ただし、ゲームには参加費が必要です
あなたならどうしますか?
それぞれについての参加費を決定してください
ゲーム1 | ゲーム2 | ゲーム3 | |
A | 100万 | 70万 | 50万 |
B | 50万 | 50万 | 50万 |
C | 0万 | 30万 | 50万 |
参加費の高さはゲーム3>2>1だったのではないでしょうか?
他の実験で人はこのようなゲームでゲーム3>2>1の順でに参加費を設定する事が知られています
例えばゲーム3の参加費を48万、ゲーム2の参加費を35万、ゲーム1の参加費を10万と設定した場合
客観的な数式からそのリターンの期待値をみてみます
期待リターン値
(期待利益―投資額)÷投資額×100(%)として考えてみた場合
ゲーム1では(50―10)÷10×100=400 400%のリターン値 ゲーム2では42%、ゲーム3では4.2%という結果になります
つまり、人は心理的に、自然とリスクの高いものには低い投資を行う、少額でも確実なリターンが見込めるものには多い投資を行う傾向にあるという事が言えます
なおこの場合にはリスクは獲得できる金額のばらつきという事ができます
つまり標準偏差(SD)のことです
ゲーム1〜3を見ると
ゲームA | ゲームB | ゲームC | |
SD(標準偏差) | 41 | 16 | 0 |
となり、リスクの高さはゲームA>B>Cとなります
投資金額とは逆になります という事は、やはりリスクの高いものには少なく投資する、リスクの低いものには少なく投資すると考えられます 株などの場合にも同じ心理が働くものと考えられます
逆にこれが罰金に代わるとどうなるでしょう
ゲーム1を例に挙げるとAに当たった場合100万の罰金、Bに当たった場合50万の罰金、Cに当たった場合0万の罰金とします
あなたならどうしますか?
これも先に行われた実験でゲームAを選ぶ率が高いことが分かっています つまりリスクが高くとも支払が全くない確率が少しでもあればそれを選んでしますという事です