有効血中濃度

薬物の投与量と反応の間にはある一定の関係がありそれは用量-反応曲線において示される 例えば薬物は適切な量がそれぞれ決まっているがそれは投与しすぎても効果はある一定の水準において頭打ちとなりまた投与量が少なすぎても十分な反応を得る事が出来ない その理由として薬物は基本的に受容体に作用してその効果を発現するものが多いが 受容体に結合してその後解離するという一定のサイクルを繰り返しているので 低用量であれば受容体に結合した薬物が遊離して(結合から外れて)効果が落ちてしまう事、また用量が多すぎても受容体には限りがあるので限りがある受容体の量を占有してしまえばそれ以降投与された薬物は結合する受容体がなく効果を発現するに至らないといった理由がある 最も効率的な効果を得るためには指示された用法、用量を守る事が大事である 薬物に適切な血中濃度域があることは以上のような理由に基づいていると言える また血中濃度は大半の薬剤については多少その望ましい量から外れても良いが、厳密に血中濃度を保つべき薬剤も存在するそれは気管支喘息時に気管支拡張の目的で用いるテオフィリンであったり脳内の過剰電位の発生を抑える抗てんかん薬であるカルバマゼピン、フェニトインなどである これらの薬物は安全血中濃度域が狭くTDM血中濃度のモニタリングによって安全血中濃度域を保つために投与量を決定する事も頻繁にある
















医薬品用語集に戻る
   医薬品の話に