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うっ血性心不全
心不全の多くはうっ血性であり その病態は心臓の全身循環が機能しなくなる状態であり それによる血液の停滞や尿の排出量の低下が起こる つまり心臓が正しく機能する事は 心臓の拍出を正常に保ち全身の血液循環を良好に保つ機能を担っているその為その機能に障害が起こると全身の循環系と利尿に影響を来す 循環系に影響を与えると血液はうっ滞し、血液内から体液側へと水分の漏出が起こり結果浮腫が見られる 浮腫は心不全に伴って見られる症状の代表的な物でもある そして全身の循環量が低下すれば、尿の生成を担う腎臓を通過する血液量が減少し結果尿の量が減少する 治療薬としては心臓の収縮力を上げる薬剤が用いられる 収縮力増強のために強心薬が用いられるその機序はCa2+イオンの心臓に対する働きを促進するものである 心臓に流入してくる血液を心臓の拍動によって処理できないために全身から心臓に戻ってきた血液が心臓に負担をかける事になる その負担を前負荷と呼ぶがその前負荷の軽減、そして拍出力が低下しているので心臓から全身に血液を送り出すときに心臓にかかる負担を減少させるために後負荷の軽減、全身の血液量を減少させ心臓に流入する血液の絶対量を減少させるために利尿薬を使用しその結果心臓の負荷を軽減させるなどの薬物の治療を行う 大きく分類して強心配糖体、ジゴキシン、ジギトキシン、があるcAMPサイクリックAMPを増加させ結果Ca2+の量を増加させ心臓の拍出力を増加させるホスホジエステラーゼ阻害薬があるアミノフィリン、が代表的な薬剤である その他心臓に分布するβ1受容体に作用し心臓の収縮力を増加させるドブタミンなどがある 心拍出量の低下に伴う心臓の前負荷、後負荷を軽減させる目的で血管を拡張させる薬剤を用いる事もあるヒドララジンなどが代表的な薬剤である 全身の血液量を減少させる目的で利尿薬を用いフロセミドなども用いられる