脳梗塞
脳を養う血管が詰まるタイプで、次の3種類がある。
(1)脳の太い血管の内側にドロドロのコレステロールの固まりができ、そこに血小板が集まって動脈をふさぐ「アテローム血栓性梗塞」、
(2)脳の細い血管に動脈硬化が起こり、詰まってしまう「ラクナ梗塞」、
(3)心臓にできた血栓が流れてきて血管をふさぐ「心原性脳塞栓症」などがある。脳卒中死亡の60%以上を占める。
脳出血
脳の中の細い血管が破れて出血し、神経細胞が死んでしまうタイプ。高血圧や、年をとって脳の血管が弱くなり、血管が破れることが原因となる場合が多い。日中、活動しているときに、頭痛やめまい、半身マヒ、意識障害などが起こる。脳卒中死亡の約25%。
脳をおおっている3層の膜(内側から、軟膜、くも膜、硬膜)のうち、くも膜と軟膜のあいだにある動脈瘤が破れ、膜と膜の間にあふれた血液が脳全体を圧迫する。動静脈奇形が出血の原因の場合もある。突然激しい頭痛、嘔吐、けいれんなどが起こりやすく、意識がなくなり急死することもある。脳卒中死亡の10%強。
一過性脳虚血発作
脳の血管が詰まるタイプのうち、24時間以内に回復するもの。脳梗塞の前触れ発作ともいわれる。一時的に片方の目が見えなくなったり、ろれつがまわらない、半身がいうことをきかなくなるなどの症状が起こる。再び血液が流れると症状もなくなる