社会主義的パーソナリティー理論 権威主義的パーソナリティー理論
権威主義的パーソナリティーとは権威に対して服従、自分より劣っているものに攻撃性を向けるパーソナリティー
E.フロム Fromm、Erich(1900−1980)
アメリカの精神分析者、社会心理学者、新フロイト派 マルクスの影響を大きく受けた
S・フロイトの考え方を社会心理学に応用人の生活スタイルはその所属する経済システムによって規定され生活スタイルがパーソナリティーを形成するとした 社会構造からうまれたサド・マゾヒズムが特定の対象をスケープゴートとして攻撃する 強い権力には同一化し権威主義的パーソナリティーが生まれるとした 経済的な視点からの考えである またその経済のスタイルによって生まれる階層は異なってくると考えられる
T.W.アドルノ Theodor W. Adorno(1903〜1969)
ドイツの哲学者、社会学者、音楽評論家、作曲家 ナチスに協力した一般人の心理的傾向を研究し権威主義的パーソナリティーについて研究した
権威主義的パーソナリティーが生まれる原因を父の厳しい躾の中で生まれるとした 依存と反抗の葛藤がアンビバレントな権威のイメージになると考えた アンビバレントとは両義的・両価的 一つの物事に対し、相反する価値が共に存し、葛藤する状態のことをいう。二律背反。
特に精神医学の分野では、一定の人物、対象、状況に対し全く相反する感情、態度、考えを抱くこと(例えば同一人物を愛し同時に憎むこと)をさし、病因論での重要な概念の一つになっている 権威主義的パーソナリティーを測るF尺度ファシズム尺度を考案した
M.ロキーチはアドルノの権威主義的概念は信念の内容にのみ重点が置かれているとして 信念の構造にも目を向けるべきだとしたしかし権威主義の語源が「教条主義」権威への絶対的依存「閉ざされた心」自分の信念を相容れないものは拒否するであり 「閉ざされた心」を軸に教条尺度を作成した
H.J.アイゼンク Eysenck,Hans Jurgen(1916〜1997)
ベルリン生まれ イギリスの臨床心理学者、
パーソナリティーに関わる要因として「硬い心」「柔軟な心」という特性を位置づけた 「硬い心」は外向的態度「柔軟な心」は内向的な態度をした
権威主義的パーソナリティーは自己愛性人格障害に多く見られるパーソナリティー傾向であるとされる