認知斉合成理論
人は接する他者や物事に対しての認知において矛盾を来した場合、何らかの方法でその矛盾を解消しようとする。
その代表的なものに以下に挙げるハイダーのバランス理論(POX理論)やフェスティンガーの提唱した認知的不協和理論が存在する。
バランス理論(POX理論)
ハイダー(Heider,F.,1958)は3要因(P,O,X)の関係をどう認知するかに着目した。Pは認知する人、Oは他者、Xは認知対象である。
P,O,X間の積が+であればP-O-Xシステムは均衡しておりーの場合不均衡状態である。人はPOX間の積がーになると不快な緊張が引き起こされる為+になる様に調整を行っている。
認知的不協和理論
フェスティンガー(Festinger,L.,1957)が提唱。不協和は心理的に不快であり人、物事に矛盾を抱えたままでいると不快な状態や引いては病理を引き起こす。 その為不協和を増大させる状況を例えば以下の様に低減しようとする。
1、行動に対する認知要素を変えようとする。
2、環境に関する認知要素を変えようとする。
3、新しい認知要素を追加しようとする。
以上の事は心理的に不快な状況を改善しようとするいわば認知的な恒常性と考えることもできる。