エソロジー  ethology


刻印づけ imprinting 1950年にローレンツ、ティンベルヘン、フリッシュらによって提唱 自然における観察による研究をもとに人を含む動物の種別の特殊な習性や行動を研究する学問 例としてはLorenz、K.Zによるあまりにも有名な刻印づけimprintingがある 種としてはアヒルが代表的であり、その他ニワトリ、カモなどの鳥類にも見られる 特徴として@ 臨界期または鋭敏期と呼ばれる時期が(上述した種の場合ふ化直後である)存在しその時期に学習が行われる 逆にその時期に限られる Aこの学習は練習や経験、報酬や罰なしに行われ成立する Bいったん成立した学習は消去しにくく、ほぼ不可逆的とされ生涯にわたって消えることはないC成立する種は限られている 当然だが人間には存在しない などこの様な点から限定期間での学習と呼ぶことができるのではないかと考えられる 

水路づけ canalization  マーフィー(1895〜1979)アメリカの心理学者「水路づけ」の概念を提唱した 欲求を満たすために同じ手段を繰り返し使用しているとその手段と欲求が結びつく その結果ある集団から得られる効果があまり変わらなくとも欲求と集団が結びついているためその他の手段を取りにくくなる 水路づけも無報酬で学習され、消去されない
生得的解発機構 (IRM innate releasing mechanism) 動物に生まれ備わった特定のサイン(解発刺激)に対して特定の反応を起こす生理学的な仕組みの事である 一定の環境で基で学習を必要としない行動の発現 解発刺激の例として赤い腹を見ると自然と追いかけていく鳥の行動などがあげられる 
生理的早産 physiological premature delivery ポルトマン、Aによって提唱された概念 人は未熟なまま生まれてくることを説明したもの 哺乳類を2種に大別すると離巣性のものと就巣性のものに分かれる 離巣性の動物(馬、牛、サルなど)は生まれてすぐに母から離れ自由に動くことができる これは諸器官がある程度完成してから生まれてくるためであると考えられる これに対し就巣性の動物(ネズミ、リス、ウサギ)は完成せずに生まれてくるため 生まれてすぐに歩いたりする事が出来ずしばらく母親の世話になる 人間は基本的に離巣性の動物である なのに生まれてすぐに十分に立ったり歩いたりできないのはその分頭脳が発達しているからであると考えられる  





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